夕刻。
玄関で「こんばんは」と細い声。
ばーちゃんはそう言って、更に帰り際【寸志】まで俺に握らせてくれた・・・
慌てて出て行くと・・・
ばーちゃん♪
「どしたん!ばーちゃん!この日の暮れに!?」
「遅ぉ~なって悪かったけど、お給金を」
「ええーーっ!わざわざ!?この寒いのに!」
「おじいさんと相談してな、アンタほんまによぉ~してくれたさかいに・・・」
見れば当初の話よりはるかに多く・・・
「いやいやばーちゃん!こんなにもらえんよ!俺そんなにしてないから!!」
「ホンマに嬉しかったんよ。よぉ~助けてくれました」
「よぉ~さんの柿、ほかさんで(捨てずに)済んだ。わたしらの気持ちやさかい取っといて」
『一回遅刻したやん・・・いっつも一番先に「帰り」って言うてくれたやん・・・』
そやのに・・・
なんか・・・泣きそうになった・・・
つーか・・・泣いた・・・( ;∀;)